花の高校生活が幕をあける...
中学を卒業するときは心からそう思っていた。
期待に胸も股間も膨らんだものだ。
だが気付けば高3になってしまっていた。
その間彼女なんてもちろんできず、
部活一筋の坊主頭+繋がった眉毛をしていた
タツミには恋愛なんて程遠いものに思えた。
ただ高校生の性欲とはやっぱり恐ろしいもので
どうしてもおっぱいを揉みたかったタツミは
過ちを犯してしまった、
試験の事を聞くという口実でちえちゃんに
電話かけ、解説してもらったあと、
その場で告白をしてしまったのである。
1回もデートしていない、LINEだって今回
たまたま試験関係でしていただけ。
それでも恋愛偏差値が今日産まれた赤ん坊と同じくらいしかなかったタツミには最善手がわからず、溢れた気持ちをそのまま伝えてしまった。
溢れた気持ちなんて少しそれっぽく表現して
みたが、ようはおっぱいが揉みたかっただけで
あることはココでは目を瞑ってほしい。
結果はもちろんNO。
タツミはちえちゃんと電話が繋がったままにも関わらず泣いてしまった。
「ごめんね、泣かないで」なんて言われてしまった。
こんな惨めな思いしたことあるかい?
好きな子に振られてその場で泣いて慰められる。
本当に…本当に惨めでしかない。
(おっぱいが揉めない)悔しさで涙は
しばらく止まらなかった。
ただこのとき悔しさとは別に、
自分は告白ができる人間なんだって思った。
当初、草食男子なんて言葉が認知されはじめ、
タツミも間違いなく草食男子だと自覚していた。
そんな自分が告白をしたという事実と達成感で
胸が少し踊ったのを今でも覚えている。
そしてこの失恋が新たな扉を開くことになった...!